~自転車レーンと歩道の自転車マーク~
宇部市の自転車走行空間整備状況

●最近宇部市内中心部の歩道上に自転車のペイントマークが増えました。
     (E-サイクルモニター「めたぼらいだー」さん情報)

●山口医大交差点から西側の歩道に、白線で区画した自転車専用レーンが設けられています。
     (E-サイクルモニター「むー」さん情報)




 これらの状況と背景について、宇部警察署交通総務課交通規制係の藤野警部補に以下伺いました。


○歩道上の自転車ペイントマーク(写真左)

 このマークは自転車通行可の歩道を示している。
 宇部市内の主要道路は大部分の歩道が自転車通行可となっているが、それを表示する交通標識(右図)が少ないため衆知されていない。しかし、標識を沢山設置することは、取り付け場所の確保やポール設置の工事が必要であり困難があった。
 そこで本年度は、設置が簡単で視認性も高いペイントマーク方式で市の中心部に表示を行った。今後も更に拡大して行く方針である。

 現在自転車通行可の歩道の指定範囲を一覧できる地図は警察にはあるが公開していない。
(公開できない理由は、道路の状況は工事などで刻々と変化しており地図のメンテナンスが困難であるため。現地での表示が唯一の正解である。)


○自転車専用レーンのある歩道に関して(写真右)

 従来、浜バイパスの医大交差点から西へ約700mの間の北側歩道を白線で区画して自転車専用レーンを設けていた。ここは学生などの自転車通行が多く、近くに新川小学校があるため、児童との接触事故を心配した地元の要望を受けて昨年から設置された。今回更に医大交差点から小串通りを北に向って小串バス停付近まで延長した。 現在、宇部市の自転車専用レーンはここだけである。

 更に自転車専用レーン拡大して行くためには、以下の問題がある。

①区画するだけの充分な幅員のある歩道が少ない。これは道路設置・管理者(市、県、国)の
 理解と協力が必要。
②新しく規制を掛けるためには、地元の協力が不可欠であり、地元の意見が集約され、要望と
 なってくれると早く進む。

 また、車道内に自転車走行レーンを設けることは理想であるが、宇部市では市民の要望として車の交通混雑解消が優先されており、道路の造りもそれを想定していない



<事務局感想>

○あれだけ沢山の歩道が「自転車通行可」となっていることを知りませんでした。(標識が少ないため解らない) ペイントマークを増やす動きは
一歩前進ではあるが、「自転車通行可」の歩道が増えたわけではありません。

○法規上「自転車通行可」の歩道での自転車は「歩行者を妨げない安全な速度で」となっており、その速度は明記されたものが無く、「自転車活用推進研究会」石田氏の見解では時速4~5km程度ではないかと以前に伺いました。しかし、この速度では自転車に乗るメリットは無くなるし、実情を反映していません。

○歩道上の自転車走行レーンは地元の要望があって設けた苦肉の策であり、警察としてこれを積極的に拡大して行こうと云う意欲は感じられなかった。


安全で快適な自転車走行空間を作るためには、道路設置・管理者(国・県・市)、交通規制を行う警察、利用する市民の声・要望などの足並みが揃う必要を痛感。宇部市に於ける
安全で快適な自転車走行空間確保の道はまだ遠いと感じました。



その他、自転車関連交通法規や安全教育などに関して日頃から感じている疑問点を尋ね、交通規制を行う側の警察としての見解を得ました。

Q1.
学校への安全教育、自転車の乗り方指導は
A1.
小、中、高の各学校からの要請を受けて担当が出向いて行っている。(全てでは無い)
大学などではやっていない。
Q2.
歩道などで自転車がすれ違う場合、互いに左に避けるのが正しいのか?
A2.
法規の上で明文化されたものは無いが、どちらと問われれば、自転車も車両であるから歩道上であっても左に避けるべきであろう。
Q3.
国道490号線沼交差点の北側あたりにあるこの看板は何?
  
A3.
交通標識ではない。
このあたりの歩道は自転車通行可となっているので道路管理者が設置したものと思われる。
Q4.
横断歩道の信号などに付いている押しボタンの箱で黄色と白色の両方が付いている時、どちらを押せば良いのか?
A4.
白色は「弱者用」で音が出たり、時間を長めに設定してある場所もあるので、一般者は黄色を使うのが望ましい。



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