自転車通勤トリップ数調査

 趣旨・目的

 自転車DO!38号によると、国土交通省では2010年度に全国のマイカー通勤者の約10%(約78万人)を公共交通機関、自転車、徒歩に転換させるエコ通勤促進行動計画を打ち出し、これに参加する企業・団体公募を開始したと報じています。
また、山口県では「やまぐち自転車通勤拡大キャンペーン」を開始し「自転車を使ったエコな通勤スタイル」の浸透を図ろうとしています。

  ■自転車DO!38号記事 PDFファイル
  ■「やまぐち自転車通勤拡大キャンペーン/eco2rin

 このように、自転車は地球温暖化防止と健康維持を兼ねた有力な通勤手段として見直されてきており、今後国・県から企業団体に対し自転車通勤促進施策実施の要請が強くなると予想されます。
 宇部市地球温暖化対策ネットワーク(UNCCA)では本年度、地域連携による自転車利用促進事業「E−Cycleクラブ事業」の一環として、「自転車通勤トリップ数調査」を実施します。この調査を通じて協力企業・団体での自転車通勤の実態を把握し、自転車通勤と自転車利用者の増加を図るとともに今後の事業展開の参考とすることを目的としています。


 協力企業・団体の募集

 現在UNCCAでは、「自転車通勤トリップ数調査」にご協力していただける企業・団体を募集しています。当事業の趣旨にご理解をいただき参加を希望される
団体はUNCCA「E−Cycleクラブ」事務局までご連絡ください。

 ○募集団体数 :10団体以上
 ○団体規模  :構成員20名以上
 ○募集期間  :2008年9月12日
 ○調査期間  :3回/2008年10月、12月、2009年2月の各1ヶ月間

 詳細は以下の趣意書をご覧下さい。

  ■趣意書 PDFファイル

  (協力団体募集は終了しました)


10月度調査結果
12月度調査結果 
09年2月度調査 NEW!



















 10月度調査結果
 13団体で開始しましたが、2団体が調査準備の都合やデータ集計が出来ない事情等があり、
10月度はデータ無しとなりました。
 また、調査を実施した11団体の内6団体がデータ集めの都合などで「自転車通勤者を集めた
集団内」での調査となりました。
 従って、団体を以下の2グループに分けて結果の集計・分析を進めることにします。
  • G1グループ:集団全体の中での自転車通勤の割合が分かる団体(当初の予定)
     G1/1 宇部アンモニア工業(有)社員及び協力会社常駐者 [110名]
     G1/2 宇部興産渇F部本社1号館 [60名]
     G1/3 宇部興産潟Gネルギー・環境部門電力BU常駐勤務者 [36名]
     G1/4 宇部興産梶@総合事務センター [58名]
     G1/5 渇F部三菱セメント研究所 宇部センター業務支援グループ [9名]
  • G2グループ:自転車通勤者(及び可能性のある者)を集めた集団で調査した団体
     G2/1 宇部興産梶@宇部セメント工場社員および協力会社勤務者 [30名]
     G2/2 宇部興産メンテナンス(株) [20名]
     G2/3 宇部マテリアルズ渇F部工場(エコサイクル倶楽部) [25名]
     G2/4 セントラル硝子梶@宇部工場 [3名]
     G2/5 協和発酵バイオ梶@宇部工場常勤者 [8名]
     G2/6 生活協同組合コープやまぐち宇部店勤務者 [3名]

○10月度自転車通勤割合の変動/表およびグラフ (単位:%)



  
  

○考察
  1. G1グループの自転車通勤トリップ数が全体の15%と云う数字は、「E-サイクルアンケート」の結果ともほぼ合致しており納得できる。
  2. 自転車通勤者を集めて調査したG2グループでは、自転車利用率は当然ながら69%と高率を示した。
  3. 県内一斉ノーマイカーデイの10月15日の結果は全体では平均の39%増となっておりそれなりの効果をあげている。4団体で特に顕著な向上が見られた。
  4. 雨天による影響に関して雨が降った10月23日に注目すると、全体では▲32%、G1グループで▲40%となっているが、G2グループでは▲12%で留まっており、自転車を通勤手段として決めた人は多少の悪天候でもパターンを変えない傾向が見える。
  5. ガソリン価格の低下傾向や気温低下による影響は1ヶ月の期間では読み取れない。今後の調査結果を待ちたい。














 12月度調査結果
 12月度第2次調査は、宇部市役所本館[3部門81名]が加わり、また宇部興産(株)宇部ケミカル工場は諸事情により調査を辞退されたので合計12団体での調査となりました。
  • G1グループ:集団全体の中での自転車通勤の割合が分かる団体(当初の予定)
     G1/1 宇部アンモニア工業(有)社員及び協力会社常駐者 [110名]
     G1/2 宇部興産渇F部本社1号館 [60名]
     G1/3 宇部興産潟Gネルギー・環境部門電力BU常駐勤務者 [36名]
     G1/4 宇部興産梶@総合事務センター [58名]
     G1/5 渇F部三菱セメント研究所 宇部センター業務支援グループ [9名]
     G1/6 宇部市役所本館[環境部、総合政策部、都市開発部 81名]
  • G2グループ:自転車通勤者(及び可能性のある者)を集めた集団で調査した団体
     G2/1 宇部興産梶@宇部セメント工場社員および協力会社勤務者 [30名]
     G2/2 宇部興産メンテナンス(株) [20名]
     G2/3 宇部マテリアルズ渇F部工場(エコサイクル倶楽部) [25名]
     G2/4 セントラル硝子梶@宇部工場 [3名]
     G2/5 協和発酵バイオ梶@宇部工場常勤者 [8名]
     G2/6 生活協同組合コープやまぐち宇部店勤務者 [3名]

○12月度自転車通勤割合の変動/表およびグラフ


  

  
○考察
  1. 月全体の自転車通勤率の大まかな変化は、月初から月末に向けてゆるやかに下降線をたどっている。
  2. G1/6(宇部市役所本館)はG1グループの中でも最も自転車通勤率が高い。この理由は、場所が市中心部で自転車によるアクセスが容易であること、職員の意識の高さに加えて、職員駐車場有料化施策を採用していることが大きいと考えられる。
  3. 月平均の自転車通勤率はG1グループでは14%となり10月度より1ポイントの低下に留まったが、G2グループでは69%から59%と10ポイント低下しており低下率が大きい。
  4. 雨天による影響に関して着色した5日間の自転車通勤率に注目すると、、G1グループで12%と月平均の14%から▲2%、G2グループでは49%で月平均の59%から▲10%となっているが、低下率は大差ないといえる。
  5. 自転車通勤率低下の要因として考えられるのは、@気温の低下、A雨や雪模様の日が5日程有ったこと、Bガソリン価格の低下傾向(下図)等が考えられる。
  6. また、自転車通勤者を集めたG2グループで自転車通勤率低下の割合が大きかったことは、10月度の調査での「自転車を通勤手段として決めた人は多少の悪天候でもパターンを変えない」と云う推論とは逆の傾向となった。
     












 09年2月度調査結果 NEW!
09年2月度は下記12団体での調査となりました。
  • G1グループ:集団全体の中での自転車通勤の割合が分かる団体(当初の予定)
     G1/1 宇部アンモニア工業(有)社員及び協力会社常駐者 [110名]
     G1/2 宇部興産渇F部本社1号館 [60名]
     G1/3 宇部興産潟Gネルギー・環境部門電力BU常駐勤務者 [36名]
     G1/4 宇部興産梶@総合事務センター [58名]
     G1/5 渇F部三菱セメント研究所 宇部センター業務支援グループ [9名]
     G1/6 宇部市役所本館[環境部、総合政策部、都市開発部 81名]
  • G2グループ:自転車通勤者(及び可能性のある者)を集めた集団で調査した団体
     G2/1 宇部興産梶@宇部セメント工場社員および協力会社勤務者 [30名]
     G2/2 宇部興産メンテナンス(株) [20名]
     G2/3 宇部マテリアルズ渇F部工場(エコサイクル倶楽部) [25名]
     G2/4 セントラル硝子梶@宇部工場 [3名]
     G2/5 協和発酵バイオ梶@宇部工場常勤者 [8名]
     G2/6 生活協同組合コープやまぐち宇部店勤務者 [1名]

○12月度自転車通勤割合の変動/表およびグラフ


 (注 G2/6は調査対象者が1名になりパートでの勤務日数も少ないため解析対象から外した)

    

    
○考察
  1. 月全体の自転車通勤率は12月度の調査結果と比較して大差はなく、月内での変化もほぼ横這いであるが月初から月末に向けてかけて若干低下している。
  2. 変化の要因として考えられるものは、気温の変化、雨天の影響、ガソリン価格の変動などである。2月度の宇部市の気温は暖冬の影響で概ね暖かく、下図の気温変動グラフと通勤率の相関は読み取れない。また、ガソリン価格も安定しており自転車通勤率に影響を及ぼしたとは考えられない。
  3. 2月度は雨模様の日が多く、特に後半ぐずついた天候が続いたことが通勤率に最も影響を及ぼしたと考えられる。
  4. 月平均の自転車通勤率はG1グループでは13%となり12月度より1ポイントの増加、G2グループでは59%から54%と5ポイント低下しており低下率が大きい。
  5. 雨天による影響に関して着色した雨天日8日間と好天日の自転車通勤率を比較すると、、G1グループで12%から11%に低下、G2グループでは54%から44%低下したいるが、低下率は大差ない。
    


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